私達の生活環境は日々便利になり、快適になっています。暑い夏は涼しいエアコン、寒い冬には暖かい部屋でヌクヌク。何でもリモコンひとつで作動し、インターネットによって世界中の膨大で多様な情報を瞬時に手に入れることができます。 しかし、一方で弊害も生み出しています。そのひとつが自然体験の減少で、「人は生身の身体を持った生物」であるという実感の喪失です。自分の体を自然にさらし、さまざまな刺激を受けることが極端に少なく「生きている」ことを体を通じて感じられることが無くなっています。人工的な都市では自然のリズムに合わせた暮らしができなくななってしまいました。そんな時代だからこそ「生きている自分」を実感することができるような自然体験を、子供たちだけではなく若者や大人の皆様も経験することの重要性が高まっています。
環境の問題を考えたとき「自然との共生」を避けては通れません。その必要性を実感し、理解するためにも自然体験はとても重要となります。 自分に都合の良いことだけ考えて生きるのでなく、他者や他の多様な生物も生きていること、自分の生命は他の生命とのつながりの中にあるということを実感することができるのは五感をフル活動できる自然体験が適しています。 人間はもともと自然の一部なのです。私達は自然に生かされているのです。地球に生きるあらゆる生き物が共に暮らせる持続可能な社会を作り、未来の世代に引き継いでいくために、自然体験がとても重要な役割を果たすと考えています。 |